2日、優勝に王手をかけて、ヤクルト戦に挑んだ巨人は、劇的なさよなら勝ちで07年のセ・リーグの覇権を勝ち取った。
巨人の優勝は5年ぶり、原監督は2度目の優勝だった。前2年がBクラスだったこともあり、阪神、中日との戦いではやや不安があったが、最後の一押しは巨人の勝利への執念を感じるものだった。
巨人は、阪神、中日との三つ巴の終盤、一度は阪神にリードを許し、さらに中日にマジック点灯を許すという中で、試合数が少ないという、一見、最も苦戦と思われるところからの、逆転優勝だった。
今年の優勝を引っぱったのは、1番から3番の打線が、終始機能し続けたことだろう。1番高橋は、ここ数年の不振をはらすように、自己最多のホームラン、3割、2番谷は安定したバットコントロールで、重責を果たし、3番小笠原は、さすがに日本一の3番バッターであることをしめす3割確保と、開幕からここまで、全く揺るぎのない1〜3番だった。
ピッチャーでは、先発の高橋とともに上原のクローザーが大きな役割をはたした。巨人の最弱点とも言えるところを、上原の起用で、弱みがなくなり、阪神、中日に終盤でも互角の立場をきづくことができた。
これから、第2ラウンドのクライマックス・シリーズが始まる、楽観できる状況はないが、年間の優勝には十分の価値がある。たまには、全国区の巨人の優勝で盛り上がるのもいいかもしれない。